NTTの退職エントリが流行っていますね。ぼくも今年退職したばかりなので書いてみます。と言ってもNTTデータの下請けなので、社員から見れば「何だこいつ?」と思われるかもしれませんが、下請けからの目線をお伝えできればと思います。

NTTの下請けって何?

まずNTTデータがどんなお仕事をしているのか説明しておくと、大規模なお仕事が多いです。お国のシステム、いわゆる官公庁系や、金融系のシステムを作ったり保守したりしています。ちなみにシステムのお仕事のことを「プロジェクト」と呼びます。日本語でいうと案件ですね。

とにかくプロジェクトの規模が大きいので自社の人だけではプロジェクトが終わりません。そこで下請けの会社と協力してプロジェクトを行います。国→NTTデータ→NTTデータの子会社→下請け1→下請け2・・・という感じでエンジニアが集められていました。

そして下請け1も下請け2も複数社あるのでピラミッド構造になっています。ぼくは下請け1の会社にいましたが、うちの会社の人だと思っていたら下請け2の人だったり、他の下請け1の人だと思ってたら下請け3の人だったりしたので、何十社もの人が数百人で協力して1つのプロジェクトを支えていることになります。

下請けの人の待遇は?

1社入ると軽く10%はマージンが発生するので、下請けになればなるほどお給料が低いと思われます。ぼくは下請け1に転職したのが25歳ぐらいで、4年半ほど働いて年収はざっくり450〜500万円ぐらいでした。

残業は会社や人によって全然違ったので一概には言えません。ぼくは基本的に定時の構えをキメていたので長時間労働はなく、忙しいプロジェクトでも残業は月30時間以内でした。うちの会社は他に比べれば人を大事にしてくれるいい会社だったと思います。

まぁ何回か残業が少ないと上司に怒られたことがありますが・・・同じ会社のエンジニアで残業時間にバラつきがあると上の会社に報告しづらいそうです。生産性より大人の事情が優先される場合があるのは残念ですね。

他の会社の人は徹夜したり休日出勤していることもあったので、もしエンジニアになるなら下請けではなく元請けのNTTデータに就職することをオススメします。ちなみにデータの子会社の人も残業は結構してました。

エンジニアの職場環境は?

ここからはエンジニア向けに書いていこうと思います。

NTTデータのプロジェクトは5つぐらい経験したんですが、スーツのおじさんが多いです。女性はほとんどいません。(データとデータの子会社にはいる。)あとトイレの個室からいびきが聞こえてきたりします。

〇〇省のプロジェクトの時はソース管理がVSSだったり(GitでもSVNですらない)、プログラムを1行修正するのにライブラリ管理者(通称Lib管)にハンコを貰うために1日待ったり、電子レンジが下請けの人は使えない(なんで?)ので冷たいお弁当を食べたりしていました。

また〇〇省のプロジェクトの時はC言語のソースをサクラエディタで開いてお仕事をしたり、ネットが繋がらないので私物のスマホでぐぐったりしていました。BYODですね。あとCOBOLが現役で貴重なコボラーのエンジニアがいました。長年このシステムに携わっていたようで、業務知識も兼ね備えているから素直に凄いなーと思っていました。どこの会社の人だったんだろう。

あと現場が変わる度にPCのデータがWindowsごと消去されるので、新しい現場ではセットアップや環境構築で少なくとも2〜3日は時間がかかってしまいます。しかもPCは現場で用意してくれないので(なんで?)、うちの会社の人が社用車で運んでました。サクラエディタはどこの現場でもインストール許可が出るので一番好きなエディタになりました。日本製というのが許可された理由だと思います。

何のプロジェクトだったか忘れましたが、設計書が一太郎の所もありました。逆にそんな昔からちゃんと設計書を作っていて凄いですよね。どこもマネジメントや品質管理はしっかりしていて、長年の経験が活かされている印象でした。

なんで退職したの?

待遇には不満はなかったんですが、エンジニアとしての成長に限界を感じたのと、情熱が持てなかったので退職しました。

NTTデータのプロジェクトは国を支える重要なものが多く、社会的な意義は十分ありました。一方で、昔からあるシステムを支え続けなければならないという使命があり、わかりやすく言うと老朽化したインフラを延命することが目的となっている印象を受けました。

もちろん誰かがやらなければいけないお仕事ではありますが、エンジニア個人としてはもっと新しい技術にも触れたいし、仕事をこなすだけのぬるま湯に浸かっているのは面白くないと思いました。

ぶっちゃけ職場にいるだけで会社としての売り上げにはなるので、あれこれ良くしようとか、スキルを磨こうという動機が生まれないのも良くないと思いました。上の会社のためではなくユーザーのために働きたいです。

あとこれは転職活動をしていた時に紹介されたNTTデータの子会社の話ですが、面接官の態度や言動をまとめると「プログラミングは誰でもできる。そんな仕事は下請けにまかせて自分達はもっと付加価値の高い仕事をするべきだ。」という主旨のことを言っていたので、これはもう価値観が合わないなと思いました。もちろん全員が全員そんなことを言っているわけではありませんが。

今なにしてるの?

というわけで転職して今は自社開発のソフトウェア会社で働いています。下請けではなく、客先常駐もないので職場もコロコロ変わりません。

今度は国ではなく、色んな企業のためになるようなお仕事をしています。エンジニアとしてこれまで培ってきたスキルと、これから伸びていくスキルを合わせて、社会に貢献して国がよくなっていくといいなぁ。

最近は念願のAWSも触り始めて、数クリックでサーバーを弄れて感動しています。初クラウド。GitやSlackも使える職場は初めてです。まだ慣れない所もありますが、新しい技術にはじめて触れながら楽しくやっています。

どうやって転職したの?

最後にNTTとは関係ありませんが、何を使って転職したかも書いておきます。

今回はtype転職エージェント経由で転職しました。紹介される会社は年収500万円ぐらいの会社が多かったので、下請けで年収400万円ぐらいなんだけどって方は今がいい時期かもしれません。

スカウト型にも登録してみたんですが、転職ドラフトは下請けの経歴だとレジュメが通りませんでした。

moffers
はレジュメが通ったのですが、オファーが来るのは客先常駐や受託開発の会社ばかりでした。唯一名刺アプリを作ってる会社からオファーが来たのですが、面接で落ちました。どのオファーも提示額は530〜580万円ぐらいです。

下請けの会社でぬるま湯に浸かっていると技術力が周回遅れになって不利だなーと思いました。リーダー経験はあったので、ベンダーコントロールなどでSIの会社は書類が通るのですが、Web系はかなり落ちました。

新卒で入った会社は4年経っても年収280万円ぐらいだったので、あの頃に比べればNTTデータの下請けでも全然待遇は良かったのですが、やっぱり楽しいお仕事がしたいですね。